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COLUMN住まいのコラム
知っておいて損はないZEH
まず始めにZEH(ゼッチ)とは何かからご説明していきます。
ZEHとは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略です。
ZEHは簡単に言うと2本の柱から成り立っています。
1つは、住宅の高断熱化と、冷暖房設備の高効率化による大幅な省エネルギー性能の向上。
もう1つは、太陽光発電などによってエネルギーを作り出す、創エネルギー設備の導入。
ふたつを組み合わせることで、年間の一次エネルギー消費量が正味(ネット)でゼロ以下となる住宅です。
地球環境に優しい暮らしの実現に向けて、「住宅の省エネルギー化」が最重要課題のひとつになっています。2020年に求められている省エネルギー基準よりも、さらに厳しいものが「ZEH基準」なのです。
また、「Nearly ZEH(ニアリーゼッチ)」といった、狭小地など太陽光発電パネルを搭載しにくいなどのケースにも配慮した基準が新たに設けられています。
Nearly ZEH とは、ZEHを見据えた先進住宅として、外皮の高断熱化及び高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギーにより年間の一次エネルギー消費量をゼロに近づけた住宅のことです。
〈なぜ注目されている?〉
そもそもなぜ「ZEH」が注目されているのかというと、国内のエネルギー問題が関係しています。
日本は原子力を除いたエネルギー自給率が5%ととても低く、ほとんどを輸入に頼っています。
この問題が大きく取り上げられる要因になったのが東日本大震災です。
これを機に家の耐震性とエネルギーが大きく見直されてきました。
ZEHの普及によって、家庭におけるエネルギーの需給構造が根本的に改善し、エネルギー消費量の大幅な削減が期待されています。
普及促進を目的としたZEH支援事業による補助金も用意されています。
〈ZEHのメリット〉
・家計にも地球にも優しい
・快適性の向上
・ヒートショック予防
・地震、災害に強い
・売却、相続時に有利
・補助金が受け取れる
などのメリットがあります。
その逆にデメリットとしては、家にかかるコストは上がってしまいます。
しかし、太陽光発電などで創りだされたエネルギーの売電、各種補助金や税制優遇、何よりこれから何十年と続く光熱費の削減により、高くなった建築コストを相殺し、上回ることがほとんどです。
〈ZEHの判断基準〉
ZEHの認定を受けるためには、大きく3つのポイントがあります。
1.高断熱化
2.省エネルギー設備
3.再生可能エネルギーシステム
最終的には、この3つのポイントにより、100%の省エネ(消費エネルギー0)を目指すのですが、3つのポイントそれぞれにも基準が設けられており、例えば凄い発電量をもつ創エネ設備などで100%の省エネが達成できたとしても、3つそれぞれの基準をクリアしていないとZEHとは認められません。
それでは3つのポイントについて説明していきます。
1.高断熱化
断熱性能が高いということは、要するに、室内に外の寒さや暑さが入ってこないようになっているということ。
暑い夏でも少し冷房をかけるだけで涼しくなり、寒い冬でも、少し暖房をかければ家全体が暖かくなるということですね。
住宅にとって、冷暖房に使うエネルギー量はかなり大きいので、断熱性能の高い住宅は、とても省エネが実現しやすいということになります。
エネルギー消費量が小さくなる分、ZEHの実現もしやすくなります。
2.省エネルギー設備
住宅で使用する設備には、冷暖房設備や給湯設備、換気設備、照明設備など、さまざまなものがあります。
そういった設備の一つ一つを省エネタイプにし、エネルギー消費量を抑えた住宅にしなくてはいけません。
例えば、給湯設備には、通常のガス給湯器よりも、エコキュートと呼ばれるヒートポンプ技術を活用した給湯器にした方が、エネルギー消費量を少なく抑えることができます。
また、照明設備も、蛍光灯を使わずにLED照明を選べば、エネルギー消費量を少なくできます。
そうすることで、住宅全体のエネルギー消費量を抑えられ、ZEHの実現に繋がります。
3.再生可能エネルギーシステム
高断熱化と省エネルギー設備を導入することで、住宅のエネルギー消費量を減らすことは出来ますが、人間が暮らす以上、エネルギー消費量をゼロにすることはできません。
そこで、ZEHを実現するためには、住宅のエネルギー消費量以上のエネルギーを生み出せる設備を導入することで、エネルギー収支をプラスマイナスゼロにするのです。
ただ、そのエネルギーを生み出す設備が、二酸化炭素をたくさん吐き出していては、何のためにZEHの普及を進めていくのか、わからなくなってしまいます。
そこで、ZEHを実現するための創エネルギー設備には、太陽光発電をはじめとした、風力発電や地熱発電などの再生可能エネルギー設備を導入しましょう、となっているわけです。
住宅業界では、これからの家づくりはZEH無しでは考えられないと言われており、これからマイホームを購入しようと考えているなら、ZEHについて知っておいて絶対に損はありません。ぜひ覚えておいて下さい。