COLUMN住まいのコラム

内装の色を決める色彩計画の基本の法則

イエタッタ編集部
2020.03.27

家づくりで、色決めはとても悩みます。

床のフローリング、壁のビニルクロス、アクセントのタイルや板張り等、沢山のサンプルを提案され、非常に迷ってしまう。

昨日見ていいなと思った色が、やっぱり今日は違う気がするなんてこともしばしば。

そこで、今回は色の決め方の基本について解説します。

 

 

1.一部屋に選べる色は3つまで

色は、3つの組み合わせで決めるのが、バランスが良いと言われています。

 

・全体の70%を占めるベースカラー

・イメージを決めるテーマカラー(25%)

・インパクトや変化を与えるアクセントカラー(5%)

 

この割合をよく見かけるLDKに当てはめてみると

 

・壁と天井のクロスがベースカラー

・床がテーマカラー

・テレビボード裏等に設けるタイル面がアクセントカラー

 

となる。

このルールさえ守っておけば、バランスの良い色彩計画ができます。

 

 

2.色数は少なくが基本

人によっては、3色では物足りないとなります。

その場合は、4色目、5色目と選んでいけばいいのですが、極力色数は減らしましょう。

色彩計画のプロであっても、色数が増えれば増える程、難易度が高くなり、まとまりにくくなります。

また、住まいにおいては、色を決める段階ではそこに何もありません。

しかし。暮らし始めると家具、家電、生活雑貨、子供のおもちゃ等、多くの色であふれてしまいます。

床、壁、天井で多くの色を使った上で、暮らしてからさらに色が増えると、ごちゃごちゃした印象になるでしょう。

色決めをしていると、あれもこれもとなりますが、なるべく使う色を少なくするよう心がけてみて下さい。

 

 

3.面積が大きくなるとイメージが変わる

色の特性の一つに、面積効果というものがあります。

面積が大きくなればなるほど、明るい色はより明るく、暗い色はより暗く見えるという効果です。

家づくりの色決めの段階では、A4のコピー用紙程度の大きさのサンプルを見て決めることが多い。

そのため、面積効果を知らないままでは、完成してからイメージと違うといった現象が起きてしまいます。

小さなサンプルではなく、実際の施工事例の写真と合わせて、パートナーとイメージを共有していくことで、トラブルは避けられるでしょう。

ただし、現場塗装については、色の調節が難しく、木の樹種によって同じ色を塗っても少しずつ違う色になる場合もあります。

また、天候や部屋の明るさ、光の当たり方によっても見え方が変わるため、慎重な打合せが必要です。

 

 

4.色が持つ印象を知ろう

色は、それぞれ人に与える印象が異なります。

主要なものは、白、黒(グレー)、暖色、寒色の4つです。

 

白:軽やかで開放的

白は空間を広く見せてくれ、明るく、開放的なイメージ。

照明の光も反射してくれるので、部屋全体が明るくなりやすい

 

黒(グレー):重く、落ち着いた印象

黒は白と反対の印象で、重みがあり、落ち着いたイメージ。

照明の光があまり反射されず、照明器具の数を間違えると暗くなりすぎてしまう。

 

暖色系:赤、オレンジ、黄色など暖かみのある色

暖色系は、暖かい印象を与えてくれる。

膨張色と呼ばれ、現物よりも大きく見えることがある。

小さな部屋を暖色系ばかりで仕上げると、圧迫感を感じてしまう。

 

寒色系:青、水色、青緑などクールな色

寒色系は、クールな印象を与え、気持ちを落ち着かせてくれる。

収縮色と呼ばれ、現物よりも小さく見えることがある。

 

これら色が与える印象を知り、効果的に利用していきましょう。

もちろん、家具や雑貨選びにも応用できるので、トータルコーディネートに活かしてみてください。

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