【富山県移住はどう?】メリット・デメリット徹底解説|仕事・支援制度や補助金・後悔しないポイントもご紹介
2025.12.11
2025.12.11

「富山県に移住するメリットは?どんな暮らしになるんだろう?」
自然もあって食べ物もおいしそう。でも雪は大丈夫?仕事は?
そんな不安を抱えながら、移住の一歩を踏み出せずにいる方も多いかもしれません。
この記事を書いている私は、イエタッタ富山の家づくりや生活情報を日々発信しているライターです。
富山県には多くの魅力があることはもちろん、他県の方にはわかりにくいリアルなギャップもあります。
住んでみてわかる本当の「暮らしやすさ」がある一方、雪の量・車社会・エリアごとの生活差など、事前情報なしに移住すると後悔につながるポイントもあるのが正直なところ。
この記事では、富山県移住のメリット・デメリットを整理しながら、仕事の不安、移住支援、後悔しないポイントまでまるっと解説。
読んでいただければ、移住後のギャップを減らし、富山県での生活がよりイメージしやすくなるはずです。
「富山県に移住したい気持ちはあるけど、一歩が踏み出せない」
そんな方こそ、ぜひ読み進めてみてください。
ご自分に合った暮らし方がきっと見えてきます。
目次
富山県と聞くと「雪の大谷」を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし、これは県外の人が抱くイメージで、実際には地元民でも行ったことがない人が多く、観光と日常の富山県はまた別の顔を持っています。
正直なところ、富山県は「都道府県幸福度ランキング」で全国上位に入っているわけではありません。
それでも、移住者数は増加傾向にあり、移住を検討する人自体も増えているなど、 選ばれる理由がしっかりある地域です。
東京からは北陸新幹線で最短2時間8分、さらに大阪・名古屋方面からも約2時間半前後でアクセス可能。
自然や食、子育て環境、住宅コストのバランスがよく、ランキングの数字だけでは測れない 「暮らしやすさ」に魅力を感じて移住する人が増えています。

富山県には、実際に暮らしてみてこそ分かる魅力が多くあります。
ここからは、
など上記の視点で、移住を考えるうえで知っておきたいメリットをご紹介していきましょう。
富山県を代表する景観といえば、やはり立山連峰。

立山連峰
市街地からでも山並みが見える場所が多く、エリアによっては、家の窓から四季の景色が変わる暮らしを楽しめる点は大きな魅力です。
自然が身近な環境は、子育て世代やアウトドアが好きな方にとっては特に相性が良いと言えます。
富山県の食の魅力を語るうえで、海鮮類は欠かせません。
海が近いため採れたての魚がそのままスーパーに並ぶ県で、都内では高級店でしか味わえない魚でも、富山県では日常レベルで手に入ります。
氷見市なら漁港があり、魚屋へ行けば旬の魚が驚くほど手頃な価格で購入できます。
(とはいえ、魚をさばくには多少のスキルは必要ですが…)
その影響もあり、回転寿司のクオリティは全国でもトップクラス。ネタの鮮度・大きさともに、富山県ならではと言えるレベルです。
立山連峰の雪解け水は全国的にも評判。
実際、市販されている「いろはす」「森の水だより」など富山県の天然水が使われている商品も多いのが特徴です。
さらに、少し前ではありますが、富山県の水道水はモンドセレクションを受賞した経験もあり、どこに行っても水がおいしいという安心感があります。
参考:KYODO NEWS PR WIRE 富山市の水道水がモンドセレクション最高金賞を受賞!(2013年)
そのおいしい水のおかげで、 お米・日本酒・食材全般のレベルが底上げされているのも、富山県の隠れた魅力です。
富山県は、子育て環境の良さが全国的にも評価されています。
まず、自然と触れ合う機会が多く、のびのび子どもを育てられるという点。
待機児童ゼロを達成している市も多くあり、教育レベルの高さも大きな特徴です。
なお、学力については以下のページに掲載されているデータが参考になると思います。
「安心して子育てできる場所」を重視するなら、富山県は全国の中でも選ばれやすい地域です。
富山県は、都会と比べると圧倒的に人が少なく、通勤・買い物・休日の外出でも混雑ストレスがほとんどありません。
落ち着いた静かな暮らしを求める方には特に魅力的で、住宅地でも比較的ゆったりとした環境が整っています。
※ただし、中心部を離れると街灯や営業しているお店が少なく、夜が暗く感じる場所もあります。
全国的に見ても、富山県は物価や家賃が比較的低い傾向があります。
そのため、移住者としては 「同じ予算でも広い家・広い土地を確保しやすい」とポジティブに考えられます。
他にも、住宅目線でいえば以下のようなメリットも。
地方ならではの住宅コストが家づくりに追い風になる環境が整っています。
富山県は三方を山に囲まれ、富山平野を中心に都市機能が整っています。
そのため、どのエリアでも移動距離が短く済むのが特徴。たとえば富山市から県内主要エリアへの移動はほぼ1時間圏内です。
日々の買い物・学校・病院・職場が近く、「生活動線が短い=暮らしやすい」というメリットがあります。
スーパー・ドラッグストア・コンビニも多く、「地方は不便」というイメージとは少し違う暮らしやすさも魅力です。
富山県は、医薬品・金属機械・化学・繊維・ITなど、ものづくりを中心に多様な産業が集積する県です。
つまり、働き口が多く困りにくいというメリットがあります。
後述もしますが、具体的なメリットは以下のとおりです。
「暮らしやすさ × 働きやすさ」のバランスに魅力を感じて移住する人も増えています。

富山県での暮らしには魅力が多い一方で、雪や車社会など、事前に理解しておくべき注意点もあります。
ここでは、移住者が実際に感じやすいデメリットをまとめてご紹介します。
それぞれご覧ください。
富山県の冬は寒く、雪が積もる日も多い地域です。
雪かきが必要になる場面もあり、慣れないうちは負担に感じるでしょう。
また、道路状況が悪くなると渋滞が増えますし、雪道は当然スリップもしやすく、運転が怖いと感じる方も珍しくありません。
ただし、近年は昔ほどの豪雪は少なく、雪の頻度・量はエリアによって違いが大きいのも事実です。
とはいえ、移住や家づくりを検討するなら、雪対策(雪道・屋根形状・断熱性能)も知っておくと、暮らしの安心感が高まるでしょう。
富山県全体として、車での移動が生活のベースと考えておきましょう。
バスや電車は走っていますが、都会のように本数は多くなく、1時間に1本程度という地域もあります。
富山市中心部なら路面電車が発達しているため、車がなくても生活できるエリアはありますが、総合的に見れば「車はほぼ必須」です。
ただ、家づくりの観点で言えば、地方ならではの敷地の広さを活かして駐車場を2台・3台確保しやすい点はメリットにもなります。
ショッピングやレジャーを中心に考えると、富山県は他の都道府県と比較して選択肢は少なめです。
大型商業施設やテーマパーク、エンタメ系のスポットは限られているため、場合によっては石川県(金沢方面)まで足を伸ばすケースもあるかもしれません。
とはいえ、「何もない」というわけではなく、県内にも家族で楽しめる施設はあります。
<県内で利用しやすい主なスポット>
このように、家族で楽しめる施設や文化スポットはしっかり揃っています。
また、自然遊び・アウトドアは充実しているため、「自然の中での遊び」を好む方にとっては、むしろ暮らしの幅が広がる環境かもしれません。
富山県は「江ざらえ(用水路清掃)」のような、地域住民で協力する行事が今でも残っている地域があります。
人付き合いや地域コミュニティを大切にする文化があるため、エリアによっては「自分のペースで暮らしたい」という方には合わないかもしれません。
一方で、こうした地域性があるからこそ、災害時や子育ての際に助け合える関係が築きやすいというメリットもあり、 合うかどうかは人それぞれですね。

富山県の暮らしに魅力を感じても、移住を考えるうえで心配なのが「仕事」のこと。
富山県は都市部ほど職種が多くはありませんが、実際には働き口が少ない県ではありません。
ここでは、移住者が知っておきたい「富山県の仕事事情」をまとめて紹介します。
それでは見ていきましょう。
富山県は全国平均よりも有効求人倍率が高く、仕事が見つかりやすい県と言われています。
その背景には、医薬品・金属機械・化学・ITなど、多様な産業が集まる「ものづくり県」という特性があります。
製造職だけでなく、営業・事務・医療福祉・IT系などの人材需要が幅広く、求人の質も量も安定。
さらに富山市・高岡市といった都市部には企業が集中しており、「働き先が見つからない」というケースは比較的起こりにくい県です。
富山県は職種の幅と求人の安定性が両立した地域で、移住後の仕事探しが不安な方でも、選択肢を確保しやすい環境が整っています。
参考:労働基準監督署 富山県
近年はフルリモート勤務の企業も増え、「仕事は首都圏のまま、暮らしは富山県で」という移住スタイルも広がっています。
メリットとしては…
といった点から、在宅ワークのパフォーマンスを保ちやすい環境が整っています。
もし職場が完全リモートワーク可能なのであれば、仕事を変えずに富山県で理想の暮らしができるということになります。
富山県は東京や大阪に比べて情報量が少ないため「仕事が少なそう」というイメージが先行しがち。
しかし、実際には求人サイトやハローワークで検索すれば、思った以上に働き口が多い県であることが分かります。
仕事が不安で移住を迷っている方ほど、最初に情報を集めることが大きな安心につながるでしょう。
また、富山県は移住相談の窓口も充実しています。仕事のことで不安や困りごとがあるようでしたら、まずは以下で相談してみましょう!

富山県は、移住前の「お試し滞在」から、移住後の「生活の立ち上げ」まで、手厚いサポート制度が揃っています。
ここでは、富山県での暮らしを始めるうえで活用しやすい代表的な支援制度や補助金をご紹介します。
それぞれ見ていきましょう。
富山に移住するかどうかは、実際に現地を見ることで判断しやすくなります。
この「とやまの魅力体験助成制度」は、移住検討者が現地を訪れる際の交通費・宿泊費の一部を補助してくれます。
「まずは富山の暮らしを体験したい」という方に利用される代表的な制度です。
※令和7年度の受付は予算に達したため終了しています。今後は未定ですが、令和8年度以降に移住希望をする方は情報を見逃さないようにチェックしておきましょう。
富山県での暮らしをスムーズに始められるよう、下見の際の宿泊施設やレンタカー、引っ越し等において割引サービスや特典を受けられる制度です。
移住を検討している方に優待カード「TSUKAENcha」(つかえんちゃ)を発行していて、引っ越し業者、不動産、車屋など協力事業者へカードを提示することで各種割引を受けられるという仕組みになっています。
参考:富山県 とやま移住応援団
東京23区(在住者または通勤者)から富山県へ移住して就業・起業した場合、条件を満たせば最大100万円の支援金を受けられる制度です。
また、子育て世代には18歳未満の子供1人につき、最大100万円を上乗せして支給されます。
支援金を受給するための求人「移住支援金対象求人」というのが条件の一つとしてあるので、このあたりの情報収集もしておきましょう。
富山県内の市町村には移住に限らず、住宅助成・子育て支援など、地域独自の制度が多く用意されています。
制度は自治体によって種類・条件が大きく違うため、「住みたい市町村」で検索して事前にチェックすることをおすすめします。
下記のページにアクセスし、少し下にスクロールすれば市町村・ジャンルごとに検索できるので、ぜひ利用しましょう。

富山県は暮らしやすい県ですが、「どこに住むか」や「どんな家を建てるか」によって、日常の快適さは大きく変わります。
ここでは、移住前に押さえておくと失敗しにくい準備ポイントをご紹介します。
住むエリア選びから、住宅の性能、冬の暮らしまで、富山県ならではの注意点をまとめました。
順番にご覧ください。
富山県は四季の変化が大きく、特に冬の暮らしは地域によって体感が異なります。
数日でも滞在してみると、雪の量、寒さ、生活の動線などがリアルに感じられるでしょう。
特に「冬を見ずに家を決めて後悔する」というケースを避けるためにも大切なステップです。
富山県は地域ごとに気候や暮らしやすさが変わる県です。
これらを総合して選ぶことで、移住後の毎日のストレスを少しでも減らせるようにしておきましょう。
雪道運転や雪かき、冬の寒さなど、富山県の冬ならではの生活があります。
特に雪道運転は慣れが必要なため、冬の生活を知ったうえでエリアや住まいを選ぶことが後悔しにくいポイント。暮らしについて事前に深く調べておきましょう。
また、気温・雪かきの労力・運転の危険など、想像を超えるくらいの気持ちでいるのも準備の一つかもしれません。
仕事と子育ては移住の満足度に直結します。
富山県は先ほど触れたように働きやすい環境が整っていますが、希望する職種・勤務条件がある場合は、事前に確認しておくと安心です。
学校の特色、学区、通学手段などもエリア選びの重要ポイントになります。
富山県で注文住宅を建てる場合は、断熱性能(UA値・断熱材)や積雪対策(屋根形状・雪の落とし方) が重要です。
暖房効率や光熱費、冬の快適さに直結するため、住宅会社選びでも重視したい点になります。
とはいえ、基本は求める暮らしに合った家づくりが基本。その地域に合った家づくりはプロに相談するのが無難です。
つまり、ご自分の要望を叶えやすく、かつ地域理解が深い工務店・ハウスメーカーが選択基準の一つになるでしょう。
そんな工務店・ハウスメーカーならイエタッタ富山で見つかります。ぜひ一度覗いてみてください。

富山県はエリアごとに暮らしの特徴が大きく変わる県です。
「利便性を重視したい」「自然の中でのびのび暮らしたい」など、どんな暮らしをしたいかによって、選ぶべき市町村が変わります。
✅利便性重視の1人暮らし・共働き世帯向け
→ 富山市 / 高岡市
✅子育て世帯が安心して暮らせる教育環境を重視
→ 砺波市 / 滑川市
✅自然の中でのんびり暮らす田舎志向向け
→ 南砺市
✅自然と利便性のバランスが良い穴場エリア
→ 立山町
✅都市部への通勤・生活バランスを求める人向け
→ 射水市
富山県の市町村ごとの特徴は、エリアによってかなり違います。
※このあたりをより詳しく解説した記事も後日公開予定です。
ここまで見てきたように、富山県は自然・食・水・子育て環境・生活コスト・働きやすさといった 「暮らしの土台」をつくる要素のバランスが整った地域です。
一方で、冬の寒さや雪、車社会、娯楽や商業施設の数、地域活動の濃さなど、事前に知っておきたいポイントも確かに存在します。
ただ、これらは知らずに移住するとギャップになりますが、 雪やエリアの特徴、家づくりのポイントなどを理解し、準備しておけば、多くは対策できるデメリットでもあります。
仕事についても、富山県は有効求人倍率が全国平均を上回る水準で推移しており、ものづくりを中心に、営業・事務・医療福祉・ITなど職種の幅も広い県です。
さらに、リモートワークとの相性も良く、「仕事は首都圏のまま、暮らしは富山県」という選択肢も現実的といえます。
不安の正体は「情報が少ないこと」である場合も多いので、求人情報や移住相談窓口、とやま暮らし・しごと支援センターなどを上手に頼っていきたいところです。
加えて、富山県は移住前のお試し滞在を支援する制度や、移住後の生活立ち上げを後押しする移住支援金、市町村ごとの住宅・子育て支援など、移住を現実的な選択肢にしてくれる仕組みがしっかり整っています。
だからこそ、冬の富山県を短期滞在で体験してみる、雪・商圏・学校・通勤を軸にエリアを絞る、仕事と教育の条件を事前に確認する、といった準備が失敗しない移住につながります。
そして、もし家づくりも視野に入れるなら、 断熱性能や積雪対策に詳しく、地域の気候や暮らし方をよく知る工務店・ハウスメーカーの存在が欠かせません。
富山県での家づくりを検討している方は、 地域密着で暮らしに寄り添ってくれる住宅会社と出会えるポータルサイトとして、イエタッタ富山もぜひ活用してみてください。
「富山県でどんなふうに暮らしたいか」をイメージしながら、情報収集・現地体験・家づくりの相談を少しずつ進めていけば、 富山県移住はぐっと現実味を帯びてくるはずです。